めまい・ふらつきというと、まず耳や脳、血圧や自律神経の問題とされますが、ここではあまり知られていない頸椎が原因で起こるめまい・ふらつきについてカイロプラクティックの見地からお話しします。
頸椎が原因で起こるめまいとは
頸椎とは首の骨で、全部で7つありますが、そのうちの3番目と4番目の頸椎がズレてしまうと、内頚動脈系の一部に一時的なけいれんによる収縮が起こり、そのため脳への血流が悪くなり、めまいが生じます。また、2番目の頸椎がズレてしまうことでも自律神経系の異常が起こり、めまいが生じると考えられます。
頸椎がズレてしまうことからおこる肩凝りや頭痛、気持ち悪さ、自律神経の不調などを併発していることが多いです。
頸椎がズレるとはどういうこと?
頸椎がズレるというのはどういうことで、どのように検査して、調整するのかを説明します。
頸椎は全部で7つあるのですが、それぞれ1つ1つの椎骨が、回旋するように捻じれたり、側方に傾いたり、上下へ変位したりしてしまいます。そして、ズレてしまった骨の関節は動きが制限されてしまいます。
1つ1つの頸椎がどの方向にズレているのかは、指で触って検査します。レントゲンなどの画像では、骨が減っていたり、変形してしまっているということは分かるのですが、どの骨をどの方向へ調整すべきかまでは分かりません。
なぜ分からないのかというと、骨のズレは関節の動きに制限があるかということを、実際に触って判断しなければならないからです。
例えば、右にズレているならば、左から右へはスムーズに関節がうごきますが、右から左へは動きが悪くなっていてスムーズに動きません。左への動きが悪くなっていることで、右にズレていると判断します。
指で押して動きを検査します
動脈の血流も悪くなります
頸椎がズレて関節の動きがなくなってしまうと、椎間孔という神経の出口が狭くなってしまいます。椎間孔が狭くなると神経伝達が悪くなり、不調の原因となってしまいます。めまいや、ふらつきであれば、上から2番目、3番目、4番目の神経が関係するので、そこの関節がスムーズに動き、神経伝達が正常化するように矯正します。
矯正は関節の動きがスムーズに動くように、的確な方向とタイミングで、指で押します。関節が動いたときにクリック音という音がする場合があります。矯正は最小限の動きで丁寧に行いますので、痛くはありません。